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作成日:2010年7月21日_記事番号:T00024137
鴻海中国工場でまた転落死、今年13人目の自殺か
旧群創光電と旧奇美電子の合併により、鴻海科技集団(フォックスコン)傘下に入った中国・南海奇美電子の広東省仏山工場従業員寮で20日早朝5時30分ごろ、18歳の男性実習生が転落死した。死因については調査中だが、同グループ中国工場で今年13人目となる飛び降り自殺の可能性も指摘されている。21日付聯合報などが伝えた。
実習生が転落死した南海奇美電は、2007年操業開始で、今年3月の合併以降は富士康方式での運営が行われている。
死亡した男性は、河北省の職業高等技術学校の学生で、6月28日に実習生として採用されたばかりだった。4日間の研修ののち今月2日から正規業務に就いたが、5日以降は出勤しなかったため、会社は7日に実習を打ち切っていた。その後男性は帰郷の手続きを進めていたという。
転落死事件に関し南海奇美は「不幸な事件であり遺憾だ。警察の調査に全面的に協力する」との声明を発表した。なお、中国では広東省のメディアに同事件の報道を禁じているもようだ。
鴻海傘下では今年に入り、富士康国際(FIH)深圳工場で自殺が相次ぎ、死者が12人に達した。同社はこれを受け6月以降、中国全土の工場で大幅な賃上げ実施や、里帰りする従業員の起業支援など対策を進めていた。