ニュース
電子
作成日:2010年7月21日_記事番号:T00024140
韓国ブランドがパネル発注引き揚げ、台湾メーカーに打撃も
液晶パネル業界は例年ハイシーズンに当たる第3四半期を迎えたものの、今年は川下メーカーが需要期向け調達を上半期に前倒しで行ったこと、さらに中国のテレビメーカーで在庫水準が高まっていることから、今期のハイシーズン効果は薄いとの懸念が強まっている。さらに21日付電子時報によると、韓国系ブランドメーカーが、友達光電(AUO)や奇美電子(チーメイ・イノルックス)に発注を予定していた液晶パネルの一部を、自社グループからの調達に転換しており、台湾パネルメーカーは警戒感を強めている。
液晶パネル世界大手4社の6月の出荷状況は、液晶モニター向けでサムスン電子とLGエレクトロニクスの韓国2社合計が前月比約4%減だったのに対し、AUOと奇美電の台湾2社合計は約8%減となった。また液晶テレビ向けでは、韓国2社の前月比2.5%増に対しAUOは横ばい、奇美電は減少を記録した。
ただ、台湾メーカーの減少幅はそれほど深刻なレベルではないため、韓国ブランドによるパネルの自社調達への切り替えは大規模なものではないとみられる。しかし電子時報は「今後さらに大規模な発注切り替えが行われるかどうか、動きを見守る必要がある」としている。