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作成日:2010年7月26日_記事番号:T00024214
台湾大哥大、投資会社経由で凱擘買収
携帯電話キャリア大手、台湾大哥大(タイワン・モバイル)の経営陣は先週、ケーブルテレビ(CATV)大手の凱擘(KBRO)を米カーライルから650億台湾元(約1,770億円)で買収する契約を結んだ。26日付経済日報が伝えた。
台湾大哥大は投資方式を同社による直接買収ではなく、経営陣が出資する投資会社を経由した方式に変更した。買収額は昨年9月に合意した568億元を上回る650億元以上とされ、契約者1人当たりの買収価格は過去最高の5万5,600元。
米カーライルは既に、経済部投資審議委員会に対し、売却計画の認可を申請した。また、台湾大哥大経営陣は行政院公平交易委員会(公平会)などへの説明を行う方針だ。台湾大哥大は凱擘から台湾各地のCATV局13社を買収する予定だ。台湾大哥大の顧客数は116万7,800世帯増え、合計で165万世帯となり、台湾最大のCATV業者に浮上する。台湾大哥大は凱擘の200億元の債務も引き継ぐ。
台湾大哥大による凱擘買収は、台湾のCATV史上最大の買収案件として注目を浴びていたが、台北市政府が台湾大哥大に間接出資していることが問題となり、成否が危ぶまれていた。投資会社を経由した買収は、政府機関によるメディアへの出資を禁じた関連法に触れるのを避ける狙いがある。