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作成日:2010年7月30日_記事番号:T00024327
雪山トンネルの初期消火、園芸会社が受注
台北と宜蘭方面を結ぶ雪山トンネル(全長12.9キロメートル)の「自衛消防工作」(消防団業務に相当)を消防業務とは無関係の園芸会社が受注していたことが、黄偉哲立法委員(民進党)の指摘で29日までに明らかになった。30日付蘋果日報が伝えた。
問題の企業は尚宏園芸で、今年4月に交通部台湾区国道高速公路局の人材派遣入札で、同業務を7,200万台湾元(約2億円)で受注し、2013年まで初期消火や交通整理などを担当することになった。同社は49人体制で業務に当たっており、34人は以前同業務を受注していた企業からの移籍だが、残りは消防関連の知識がない従業員も含まれているという。
黄立法委員は、「高速公路局の入札資格審査はいい加減で人命を軽視している」と批判した。
尚宏園芸の経営者は同紙の取材に対し、「園芸業だけでは商売が苦しかったため応札した。(従業員の)募集条件は政府が定めたもので、会社が決めたものではない」と説明した。
雪山トンネルを管轄する国道高速公路局北区工程処は「落札者決定前に尚宏園芸の事業内容に消防安全設備という項目が含まれていることを確認しており、入札資格を満たしている。落札後、尚宏園芸は契約に従い、人員募集や訓練、救援設備の調達を行っており、規範に合致している」と説明した。