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作成日:2010年8月4日_記事番号:T00024421
保険会社の中国株投資、金管会が関連規定
行政院金融監督管理委員会(金管会)は3日、保険会社による中国の株式、債券への投資解禁に向け、「保険業による国外投資管理規定」の改正案を発表した。内容は基準を満たす保険会社が中国本土の有価証券に投資することを解禁するもので、対象には上場株式、債券、証券投資ファンドなどが含まれる。同時に香港上場の中国系企業の株式にも投資が可能となる。4日付工商時報が伝えた。
改正案は各界の意見を聴取した上で、8月末にも公布、施行される。これにより、台湾の保険会社は、中国で適格外国機関投資家(QFII)の資格を取得し、株式などの有価証券に投資することが可能になる。
条件は▽リスクベース自己資本比率が250%以上▽最近1年に重大な保険法違反事例がない──など。また、中国でQFII資格を取得するには、▽設立から5年以上▽保有する証券資産が50億米ドル以上──などが条件となる。
生保業界では現在、国泰人寿保険、新光人寿保険、富邦人寿保険、中国人寿保険、南山人寿保険、台湾人寿保険が基準を満たしている。業界関係者は、国泰人寿が他社に先駆け、QFII資格を取得するとみている。
これに関連し、呉崇権・金管会銀行局副局長は「海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)で既に便宜が図られており、銀行や証券と一緒にして論議すべきではない」と述べ、保険会社による投資を優先して解禁する方針を示唆した。