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桃園空港ターミナル、團紀彦さんに無断で設計変更


ニュース 運輸 作成日:2010年8月5日_記事番号:T00024451

桃園空港ターミナル、團紀彦さんに無断で設計変更

 
 桃園空港第1ターミナルの改装工事で、交通局民用航空局が設計者の日本人建築家、團紀彦さんに無断で設計を変更していたことが分かり、團さんが先週から訪台して抗議するなどトラブルに発展している。5日付聯合報が伝えた。

 團さんはターミナル端のひさし部分とロビー内にある鋼梁34本を撤去し、ガラス張りで開放感があるデザインで改装工事を進める設計をしていた。そして、工事開始に当たり、鋼梁を撤去しても安全性に問題がないかどうか確認するため、既存の鋼梁の一部を切断し、強度テストを行う運びだった。

 ところが、綱梁を強度テストのため一部を切断する際に旅客から安全性を指摘する声が出て、それをメディアが伝えたことから、民用航空局は綱梁を撤去する当初の設計を一方的に変更し、強度テストの実施も取りやめた。

 團さんは「民用航空局は専門家による現場視察、設計、施工業者との意見調整で最善の策を探るべきだったのに、独断で強度テストを取りやめた」と批判。その上で、「桃園空港は『国の玄関』であり、台湾の今後30年間のイメージにも影響する。設計を変更すべきかどうかは市民とともに決定すべきだ」と語り、設計図を一般に公表する方針を示した。

 民用航空局担当者は「変更は契約違反には当たらない。旅客の安全にもかかわることであり、家主(当局)が設計変更を要求できないのはおかしい」と反論した。