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作成日:2010年8月11日_記事番号:T00024566
金融持ち株会社の7月業績、14社すべて黒字に
金融持ち株会社14社の7月純利益は、合計164億台湾元(約440億円)を超え、前年同月比56%増の大幅成長を記録した。7月は14社すべてが黒字となったほか、1~7月累計でも国泰金融控股が黒字転換を果たし13社が黒字、赤字は新光金融控股を残すのみとなった。11日付工商時報が伝えた。
1~7月累計の14社合計純利益は、前年比39%以上の増加となる586億元だった。業界関係者は、7月に入り株価が安定したこと、与信業務の安定成長などが利益向上につながったとみている。
純利益が最大となったのは富邦金融控股で7月は45億2,000万元、1~7月累計でも152億1,000万元で、14社中唯一100億元を突破した。昨年、オランダ金融大手INGグループ傘下の生命保険会社、安泰人寿保険を合併したことによる生保事業の大幅拡大が利益を押し上げた。
なお、華南証券投資顧問は下半期の金融持ち株会社の利益見通しについて、▽銀行融資利率の引き上げで当初は融資額が減るが、長期的には預金利率との差が拡大し利益に貢献する▽「海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)」調印で、中台間の相互投資が増加し、業務拡大につながる▽保険業では中央銀行の利上げで利差損が減少し増益が見込めるが、台湾元レートの上昇による為替差損が海外投資での減益につながる可能性もある──との見方を示した。