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司法スキャンダル拡大、わいろで同僚を逆転無罪に?


ニュース 社会 作成日:2010年8月12日_記事番号:T00024590

司法スキャンダル拡大、わいろで同僚を逆転無罪に?

 
 苗栗県銅鑼科学園区の土地開発不正事件をきっかけとする司法界の収賄事件がさらに拡大する様相を見せている。台北地検は11日、不正に関与したとみられる台湾高等法院の現職裁判官と元裁判官ら4人を含む18人に出頭を命じるとともに、関係先20カ所を家宅捜索した。容疑の詳細は明らかにされていないが、現職裁判官の1人は以前、収賄事件で起訴されて懲役10年の判決を受けた同僚裁判官に逆転無罪の判決を下しており、検察当局は何らかの不正が介在した疑いを強めている。

 12日付蘋果日報などによると、出頭命令を受けた18人には、台湾高等法院の現職裁判官の蔡光治氏(逮捕済み)、楊炳禎氏、元裁判官の邱創舜氏と張炳龍氏が含まれている。

 このうち、蔡氏は張氏が高等法院花蓮分院の裁判官として在任中の収賄事件で起訴され、懲役10年の判決を受けた際、差し戻し審の裁判官として加わり、逆転無罪の判決を下していた。張氏はその後、別の裁判官が担当した差し戻し審で懲役11年の判決が確定したが、服役前に中国に逃亡し、行方が分かっていない。検察当局は蔡氏が審理の過程で、贈収賄など何らかの不正に関与し、判決をゆがめた疑いがあるとみている。

 このほか、楊氏もわいろを受け取って判決をゆがめ、骨董品購入で収賄資金のマネーロンダリング(資金洗浄)を図った疑いが浮上している。