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中国海協会幹部、「92共識」で中国の立場強調


ニュース 政治 作成日:2010年8月12日_記事番号:T00024593

中国海協会幹部、「92共識」で中国の立場強調

 
 中国の対台湾窓口機関、海峡両岸関係協会(海協会)の李亜飛常務副会長兼秘書長は11日、台北市で講演し、1992年の中台合意(92共識)に基づき、政治的信頼関係の基礎を維持すべきだと強調した。12日付聯合報が伝えた。
 
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李副会長の発言は「双方が一つの中国を表明」、国民党政権は「一つの中国で各自の解釈」の違いがある(11日=中央社)

 李副会長は「いわゆる相互信頼の基礎とは、2008年(馬英九政権発足)以降、双方が台湾独立に反対し、92共識を堅持してきたことだ」と強調した。その上で、「92共識」の定義について、「1992年に海協会と台湾の海峡交流基金会(海基会)が口頭で『一つの中国』の原則を表明した共通認識を指す」と中国側の立場を強調した。

 これまで「92共識」について、台湾側は「『一つの中国』の意味合いについて、両岸がそれぞれ口頭で表明した」とし、表現にややあいまいさを残しており、中国もこれまでその点への言及を控えてきた経緯がある。しかし、中台関係が急速に改善していることを受け、李副会長は今回、中国側の認識をあえて強調し、馬政権の反応を探ろうとした可能性がある。

 これに受け、行政院大陸委員会などは対応を協議したが、「李副会長が表明したのは大陸(中国)の一貫した立場で、新たな主張や政策は含まれない」として、冷静に推移を見守ることを申し合わせた。