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作成日:2010年8月17日_記事番号:T00024701
液晶パネル価格急落、2〜3カ月内にコスト割れも
液晶パネルの川下市場で在庫水準が高まっていることなどから、台湾のパネルメーカーが相次いで減産に踏み切る中、韓国のパネルメーカーはフル稼働を続けながら大幅な値下げによってシェア拡大を図っており、8月のパネル価格は予想以上の下落を見せている。市場調査会社、ディスプレイサーチの謝勤益・大中華区副総裁は、「早ければ2~3カ月以内に現金コストを下回り、パネルメーカーに深刻な損失をもたらす」と警告している。17日付経済日報が報じた。
謝副総裁によると、8月のパネル価格下落幅は、▽液晶モニター用、5~7%▽ノートパソコン用、3~4%▽液晶テレビ用、4~5%▽全体平均、3~4%──との予想だ。
謝副総裁は今回のパネル価格急落は、▽在庫過多▽ブランドメーカーが粗利益率改善のため値下げを要求▽中国市場の需要不振▽上半期に見通しを過度に楽観し、フル稼働を行った▽韓国メーカーの値下げ戦略──を5大要因に挙げた。パネル各社はこれまで、ハイシーズン効果により9月には価格下落が止まると予想していたが、現状からその可能性は低いと証券会社はみている。
ただ謝副総裁は、パネル価格の下落スピードが速いということは、景気回復時期も早まることを意味し、第4四半期には反発が始まるとの見方を示した。