ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

祖父母の名前、孫の6割が「知らない」


ニュース 社会 作成日:2010年8月19日_記事番号:T00024735

祖父母の名前、孫の6割が「知らない」

 
 教育部は18日、今年から8月の第4日曜日を「祖父母の日(祖父母節)」とすると発表した。世代間のコミュニケーション不足や社会の高齢化が制定の背景にある。祖父母と孫が一緒に過ごせるようにと、夏休み最後の日曜日が選ばれた。

 教育部が中正大学に委託し、6月末~8月初にかけて、孫(1,995人)、親(705人)、祖父母(1,167人)の3世代を対象に行ったアンケート調査によると、約6割の孫世代が「祖父母の名前を知らない」と回答したことが分かった。

 祖父母4人全員の名前を答えることができた孫はわずか36.8%。祖父母4人のうち名前を知っているのが「2~3人」は40%、「1人」は12%、「全く知らない」も10%いた。さらに祖父母が健在にもかかわらず、「会ったことがない」と答えた孫が何と17%にも上った。

 一方、祖父母の80.1%は外孫、内孫を問わず全員の名前を答えることができ、約4割は孫全員の誕生日を覚えていた。これに対し、祖父母全員の誕生日を覚えている孫世代はわずか5.8%。62%は全く知らなかった。旧暦で祝う祖父母の誕生日は、若い世代にとって覚えにくいということも背景にあるようだ。

 共働き家庭が多い台湾では、両親に代わって祖父母が幼い孫を育てるケースが多い。しかし、孫が大きくなるにつれて関係は疎遠になりがちだ。たとえ3世代同居であっても、学校や塾で忙しい子どもたちが祖父母と一緒に過ごす時間は少ないのが現状だ。

 「祖父母の日」について祖父母世代からは、「孫の面倒を見るのはやはり疲れる、祖父母の日に政府が託児サービスを設けてくれるほうがいい」、「やっと祖父母の価値が認められた感じでうれしい」などの声が挙がっている。

 ちなみに、祖父母世代が「孫から教えてもらいたいこと」のベスト3は、パソコン、健康関連情報、携帯電話の使い方。一方、孫世代が「祖父母に教えてあげたいこと」ベスト3は、健康関連情報、パソコン、詐欺対策だという。祖父母と孫のコミュニーケーションにもますますハイテクの影響が強まりそうだ。