オンラインショッピングが盛んな台湾で、ネット共同購入サイト『百万網友団購網』がヒットしている。８月２日にオープンしたばかりだが、29日現在で既にアクセス数は50万件を突破するほどの超人気だ。

　共同購入は、商品購入者が一定の人数に達すれば、割引価格で商品を購入することができる仕組み。割引率は５～９割と、大変「お得」な買い物ができることから人気がある。

　『百万』サイトでは、毎日午前０時に商品情報が更新され、１日に１つの商品が売り出される。数日間～数週間と、取引成立までの時間が長い従来の共同購入に対し、同サイトは24時間内と時間が短いのが特徴だ。時間と数量が限定されるタイムセール方式の販売で、利用者の購買意欲をより高めるという戦略らしい。

　これまでの売れ筋は、第１位がミニチュアコレクション「袖珍世界博物館」（台北市）の入場券。大人１枚180台湾元が45％引きの99元で購入できるとあって大人気に。1,486枚が売れた。

　第２位はホットドック・ハンバーガー専門店「bcdog café」（台北市）の食べ放題朝食券。定価219元のところを55％引きの99元で販売したところ、平均６秒に１枚売れるほどの人気となり、50分で用意していた500枚が完売となった。

　䔥安智bcdog café店長によると、予想を上回る注文が殺到したため急きょ発券を追加。最終的に1,100枚を完売した。「たくさん売れたからといって店がもうかるわけではない。口コミで評判を広めるための宣伝が目的だ」という。

　『百万』サイト運営業者「地図日記」のセールスマネージャーによると、この約１カ月で同サイトを通じ、１万人以上が約150万元分の「お得な買い物」をしたという。出品業者から一定のマージンを取って利益を挙げているこのサイトは、早くも黒字を計上する好調なスタートを切った。

　今後はエステや、リゾートホテルなどの割引優待券も提供していく予定で、年商は１億元に達する見通しだ。

　このほか『17－Life』『愛合購（ihergo）』『愛評網』など共同購入サイトは盛況のようだが、ブームは始まったばかり。市場規模の小さい台湾で、どれほどの利益が得られるかはまだ未知数のようだ。