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石油・化学
作成日:2010年8月30日_記事番号:T00024955
火災発生の台塑石化OL1、復旧は10月中旬以降に
28日付経済日報によると、7月7日に発生した火災で稼働を停止している、台塑集団(台湾プラスチックグループ)第6ナフサ分解プラント(六軽、雲林県麦寮)の、台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)第1オレフィンプラント(OL1)は、9月下旬にも復旧する予定だったが、生産ライン修理用の部品不足のため、再稼働は10月中旬以降にずれ込むもようだ。これを受け台プラグループがスポット市場でエチレンやプロピレンなど原料確保に努めた結果、石化原料や関連製品の価格が急上昇しており、グループ外の石化メーカーに恩恵をもたらしている。
また、中東ではイスラム諸国で年1回のラマダン(断食月)に入ったため原料輸送が滞っているほか、日本でも石化メーカー3社の計200万トンの生産ラインに相次いで故障が発生し、アジアの石化製品価格に上昇を引き起こしているという。
業界関係者によると、アジアのエチレンスポット価格は最近、わずか5日で1トン当たり970米ドルから1,030米ドルへ、プロピレンは1,200米ドルから1,260米ドルへと、5~6%上昇した。ただ、台プラはこれまで調達したエチレン1万2,000トンとプロピレン3万トンでは川下の需要を賄えず、少なくとも今後2万トン以上が必要となるため、価格をさらに押し上げる見通しだ。