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作成日:2010年9月1日_記事番号:T00025002
中台交流、「これ以上急ぐ必要ない」=馬総統
馬英九総統は31日、中国時報のインタビューに答え、就任直後から進めてきた中台交流拡大政策について、「今後はこのままのスピードで開放を進め、これ以上急ぐ必要はない」との考えを表明した。その上で中台間の政治的な対話については、「重要でない訳ではないが、一定の積み重ねがあってこそ次の段階に進める」と話し、当面は民生にかかわる方面で協議を続ける方針を示した。1日付中国時報が報じた。
馬総統は中台交流拡大政策について、「蒋経国時代の大陸(中国)への親族訪問開放から徐々に進んできて、本来さらに進んでいるはずだったが、民進党政権時代の8年間で停滞した」と指摘し、自身の総統就任後の大幅開放はこれを補うものだとの認識を示した。
また海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)の締結については、「最大の意義は両岸の経済貿易関係を制度化すること」と語った。中台貿易は大規模になっているにもかかわらず商業紛争解決のメカニズムもなく、投資保障協定も結ばれていないとして、今後もさらにこの面での取り組みを進める考えを示した。
馬総統はまた、「ある人は中国大陸をチャンスと捉え、ある人は脅威と捉えるが、こうした状態は永久に続く」と指摘し、「政府の役割はチャンスを最大化し、脅威を最小化してバランスを取ることだ」と強調した。