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富士康、生産地別のオファー価格設定か


ニュース 電子 作成日:2010年9月3日_記事番号:T00025077

富士康、生産地別のオファー価格設定か

 
 3日付電子時報がパソコン業界関係者の話を基に伝えたところによると、鴻海科技集団(フォックスコン)傘下の中国・富士康国際(FIH)はこのところ、中国沿岸部の人件費上昇や内陸部に移転した生産ラインの増強を受け、コスト増加分を転嫁するため、生産拠点ごとに異なるオファー価格を顧客に提示している。これについて、鴻海はコメントをしていない。

 関連業者によると、今回同社が打ち出した価格戦略は、内陸の生産ラインを使えば人件費は大幅に安いが港湾までの輸送費を負担しなければならないなど、顧客自身が複数のオファー価格の中から自社に最適な方式を選択するというもの。業界ではこの柔軟性の高い価格戦略により、富士康は今後受注がさらに増える可能性があるとみている。

 富士康は長年にわたりデスクトップPC組み立てで世界首位の座を不動のものとしてきたが、これまで生産の中心としてきた中国沿岸部でコストが高まり、顧客に受注価格引き上げを求めて交渉すると再三表明していた。しかしこれに対し、一部顧客は新たに第2、第3の調達先を加えて、富士康への発注比率を縮小する構えとの観測も出ていた。