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花博スキャンダル、台北市職員3人を告発


ニュース 社会 作成日:2010年9月6日_記事番号:T00025087

花博スキャンダル、台北市職員3人を告発

 
 台北国際花卉(かき)博覧会(花博)で市価を大幅に上回る法外な価格での工事発注などが相次いで明らかになっている問題で、郝龍斌台北市長は4日、市政府で汚職監査を担当する「廉政粛貪委員会」による調査結果を発表した。これを踏まえ市政府は、新生高架橋の工事発注に絡み疑わしい点があるとして、市工務局新建工程処(新工処)の黄錫薫処長ら3人と工事管理会社の昭淩工程顧問を検察に告発した。
 
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職員の告発を発表する郝市長。近く「淡水河マンハッタン計画」など選挙向けテレビCMを放送して、イメージ回復に力を入れる(4日=中央社)
 
 廉政粛貪委は8月28日から調査に着手。11月の市長選への影響を最小限に抑えるため、予定を繰り上げて調査結果を公表した。

 記者会見した郝市長は、▽新生高架橋の第6回入札で、応札した3社の最低入札価格が予算額(約16億台湾元=約42億円)を大幅に上回る19億5,000万元に達した点▽落札業者決定に当たり、市価ではなく3社の入札価格の平均価格が基準とされていた問題で、新工処と昭淩の説明が食い違っている点▽担当者が入札を不自然に急いでいた点──などを疑問点として挙げた。昭淩は市政府による調査を拒否した。

 一方、4日付自由時報によると、荘瑞雄台北市議(民進党)は3日、花博の展示施設や人件費などにも水増しの疑いがあるとして、徹底した調査を求めた。その結果、市価が1トン当たり4万元の鉄骨が、当時の市価に基づき同10万7,694元と計上されるなど、不透明な費用算定が見つかった。

 荘議員は「花博の予算は既に145億元に膨らんでいる。このうち、展示される花の代金は全体の10分の1の14億元にすぎない。花の値段を調べただけでは不十分だ」と主張した。