ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

「抗日戦の主役は国民政府」、馬総統が中国歴史観に反論


ニュース 政治 作成日:2010年9月6日_記事番号:T00025090

「抗日戦の主役は国民政府」、馬総統が中国歴史観に反論

 
 馬英九総統は4日、「抗日戦(日中戦争)の勝利は中華民国政府の指導の下で得られた。当時国民党政府が政権にあったのは歴史的事実であり、唯一の真相だ」とする談話を、羅智強・総統府報道官を通じて発表した。これに先立つ2日、中国共産党の機関紙「人民日報」は「中国共産党は全中国人民の意志を代表し、偉大な抗日戦を指導、推進した」と、社説で共産党が日中戦争で主導的役割を果たしたと強調していた。5日付蘋果日報などが報じた。

 羅報道官はさらに「胡錦濤・中国共産党総書記は2005年9月に『当時、国民党が正面で戦い、共産党が背後で戦った』と発言したが、馬総統はこれが比較的真実に近いと考えている」と補足した。馬総統が中国政府の歴史観に反論を行ったのは就任後初めてとみられる。このほか、国防部も「抗日戦は中華民国軍民が鮮血でしたためた歴史であり、改ざんは許されない」というコメントを発表した。

 なお、人民日報の社説に対しては、中国の一部の知識人からも「国民党の役割を認めた5年前の胡総書記談話から思想的に後退した」との批判が出ている。