鴻海科技集団（フォックスコン）の郭台銘董事長は４日、「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」の取材に対し、同グループの中長期の業績見通しについて、「企業規模がこれだけ大型化すれば、年15％でも大幅な伸びと言える」と述べ、今後毎年30％というような高い伸びは見込めないとの見方を示した。６日付工商時報などが伝えた。
郭董事長は「鴻海だけでなく、他の大手メーカーも年30％の売上増を確保するのは難しくなる」と指摘した。
鴻海の広報担当者は「売上高の伸び率予測を下方修正しても、増益率を同時に下方修正するわけではない」と述べ、中短期の売上高を左右する要因として、▽消費者向け商品のトレンド▽中短期の景気見通し▽工場、設備、人員など生産リソースの配置状況──を挙げた。
郭董事長はまた、バイオ技術、ナノテク、メディアコンテンツの各分野で企業買収を進める意向を示した。ただ、具体的な候補企業については言及を避けた。
郭董事長はこのほか、経営の世代交代について、「３年以内に計画を明らかにしたい」と述べた。
