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鉄鋼・金属
作成日:2010年9月8日_記事番号:T00025155
中国・宝鋼に値上げ観測、CSCも追随か
中国で「第11次五カ年計画(十一五)」(2006~10年)のエネルギー20%削減目標の達成に向け、セメント業、鉄鋼業で電力供給量制限が拡大実施され、浙江省では生産を停止するメーカーも出る中、中国鉄鋼最大手、上海宝鋼集団(バオスチール)が今月10日前後に発表する10月国内向け価格が横ばいまたは上昇するとの観測が出ており、アジア各国大手メーカーの第4四半期輸出オファー価格および台湾最大手、中国鋼鉄(CSC)の12月台湾向け価格への影響が注目されている。宝鋼の値上げ観測についてCSC関係者は「十分に合理的」と感想を述べ、同社も追随する可能性があると語った。8日付工商時報が報じた。
鍾楽民CSC執行副総経理は「中国の粗鋼生産量は、1987年の1億トンから現在6億トンまで成長しており、生産能力が確かに過剰となっている」と指摘し、中国の電力制限措置が長期間になればに、鉄鋼市場全体にプラス効果をもたらすと語った。
またステンレス鋼の中国最大手、太原鋼鉄集団(TISCO)が7日、国際ニッケル価格上昇により300系熱延・冷延製品を1トン当たり400人民元(約4,900円)値上げすると発表したことを受け、台湾のステンレス大手燁聯鋼鉄(YUSCO)と唐栄鉄工廠も追随し、今月後半に値上げを行う可能性が出ている。