宏碁(エイサー)の創業者、施振栄前董事長は8日、「現在の業績は良好だが、企業の経営戦略は進化し続けることが必要だ」と述べ、現在のハードウエア分野での実力に付加価値を加えることで、新たな創造を目指すべきだとの認識を強調した。9日付工商時報が伝えた。
施前董事長は先日、今後の年間成長率目標を従来の半分の15%に下方修正するとした、郭台銘・鴻海科技集団(フォックスコン)董事長の発言について、「非常に現実的な発想だ。ハード主体のエイサーも早晩同様の問題に直面する」と指摘。さらに、エイサーが1992年と2000年に経営戦略の見直しを行った点を挙げ、前回見直しから10年目となる現在が経営戦略の転換点だと見方を示しつつ、「今後30年の努力は、今決定を下さなければならない」と語った。
ファウンダーブランド、10インチ以上限定
一方、宏碁(エイサー)がこのほど、中国PC業界2位の方正科技(ファウンダー・テクノロジー・グループ)から7年間のブランド使用権を獲得したことに関連し、ファウンダー側関係者は、エイサーへの授権範囲はディスプレイ画面が10インチ以上のパソコン関連製品に限られると説明した。
ファウンダーは5~10インチの電子ブックリーダーについては、独自で販売を継続する構えで、年内に15万台の売り上げを見込む。双方のブランド使用権契約は10月1日に発効する。