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クアンタ8月出荷2割増、ノートPC業界に晴れ間


ニュース 電子 作成日:2010年9月9日_記事番号:T00025201

クアンタ8月出荷2割増、ノートPC業界に晴れ間

  
 ノートパソコン受託生産大手、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)が8日発表した8月のノートPC出荷台数は440万台で、前月の360万台から22.2%の大幅成長となった。ノートPCブランド、受託メーカーは9月に10~20%の出荷成長を見込んでいるとの観測も浮上しており、業界で第3四半期出荷目標の下方修正が相次いでいた中、安堵感が広がった。9日付経済日報などが報じた。 
  

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 クアンタの出荷成長は、8月下旬よりブランドメーカー向けの出荷が通常ペースに戻ったため。同社は9月の出荷状況は8月を上回り、第3四半期通期では前期の1,370万台から数%の落ち込みにとどまるとの見方を示した。

 同社は8月31日、需要減退を受けて第3四半期のノート出荷目標を、従来の前期比5~10%成長から0~5%減に下方修正したばかりだった。しかし、現在の第3四半期通期見通しから計算すると、9月出荷台数は過去最高の500万台水準が狙える。

 なお、8月売上高は、アップルなど高価格機種の出荷構成比が低下したこと、またノートPC以外の製品出荷が少なかったことから、前月比0.3%増の864億2,900万台湾元(約2,270億円)にとどまった。昨年同月比では43.9%増となった。

Q4見通し立たず

 工商時報によると、8日に始まったクレディ・スイスと台湾証券交易所(証券取引所)共催の亜州科技論壇(アジア・テクノロジー・カンファレンス、ATC)参加企業のうち、ノートPC受託の仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、緯創資通(ウィストロン)や、ブランドの華碩電脳(ASUS)、聯想集団(レノボ)は、9月出荷は前月比10~20%成長を見込んでいる。ただ、比較対象となる8月の数値が低いことも一因で、第4四半期見通しは立っていないという。

 9日に8月業績を発表するコンパルの陳瑞聡総経理は先日、8月末は顧客からの出荷要請が意外と強かったと語っている。同時期、宏碁(エイサー)に対し予想を上回る出荷が行われたとみられる。同社の8月ノート出荷台数は、7月の320万~330万台を20%前後上回り、400万台以上に達した可能性があると推測されている。

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