液晶パネル大手、友達光電(AUO)の李焜耀董事長は9日、「当社売上高の5割以上を占めるテレビ向け液晶パネル需要の好調が続いたことが、予想を上回る8月の好業績につながった」と述べた上で、9月は中国市場で10月の国慶節(建国記念日)連休に向けた在庫補充効果が期待できるほか、北米市場でも在庫過剰の問題は見当たらないとして、「今後、テレビ向けパネルの需要は強まることはあっても、弱まることはない」と楽観見通しを示した。10日付経済日報が報じた。
なお、円相場が高騰していることについて李董事長は、露光装置や液晶材料価格は確かに上昇しているが、ハイエンド液晶は独メルク社から調達しているため、影響は大きくないと説明した。
一方、AUOが中国・江蘇省昆山に計画している7.5世代工場設置に関連して、米ウォールストリートジャーナルは情報筋の話として9日、同社が8億米ドルの海外無担保転換社債(ECB)の発行を予定していると報じた。
AUOの計画では、昆山工場への総投資額30億米ドルのうち12億米ドルを自己資金、その他は現地で融資を受けるとしていた。同社は米紙の報道にコメントを出していない。
なお経済部投資審議委員会(投審会)に建設の認可を申請した同計画は、依然審査を通過していないが、既に専門的な審査は完了しているとされ、政府関係者は「間もなく結果が出る」と語った。