鴻海精密工業が10日発表した８月売上高は、前月比9.5％増、前年同月比98.44％増の2,148億500万台湾元（約5,700億円）で単月過去最高を更新した。台湾で民間企業が単月2,000億元以上の売上高を記録したのは初めて。11日付経済日報などが伝えた。
増収要因について鴻海の丁祈安副総経理は、３Ｃ（コンピュータ、通信、家電）製品など消費性電子製品の受注が非常に好調だったと説明した。アップルのタブレット型パソコン「ｉＰａｄ」、スマートフォン「iPhone」の受注が大きく貢献しているもようで、ｉＰａｄの出荷台数は、アップルが出荷スケジュールを前倒ししたことに対応し、８月から大幅に増加しているもようだ。
９月の売上高について証券会社は、見通しは明るいとする一方、同社が10月１日に中国の生産拠点で２度目となる賃金引き上げを行う予定であることから、短期的に利益への影響は避けられないとみている。
