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多発する落雷、家電修理が急増


ニュース 社会 作成日:2010年9月14日_記事番号:T00025262

多発する落雷、家電修理が急増

 
 世間で怖いものの代表としてよく挙げられるのが「地震、雷、火事、親父」。この4つが怖いのは台湾でも同じだ。特に今年の夏は落雷が激増。これに伴い、テレビなどの家電製品がダメージを受ける被害が後を絶たない。

 雷で家電が壊れる原因は、落雷によって電線やアンテナなどに異常に高い電圧がかかり、それがそのまま電線や電話線などを通して建物の中に進入し、瞬間的に過剰な電流が流れるため。落雷による被害が多いのはテレビやパソコンで、クーラーや冷蔵庫、洗濯機などは比較的少ない。

 雲林県のある家電修理業者によれば、8月からの1カ月余りの間に修理したテレビは40台に上っており、まだ20台余りが修理待ちの状態だ。修理したテレビの大半が、プリント基板(PCB)が壊れたか、上部の金属が溶けて接触が悪くなったもので、中にはブラウン管まで破損している深刻なものもあったとか。修理代はPCBの交換なら1,000台湾元前後で済むが、ブラウン管ともなれば1万元を下らず、新しいテレビを買ったほうが得ということも。

 監視モニターも意外と落雷に弱い。ある無線通信機器販売業者によると、この1カ月余りに故障した監視モニターは30軒分以上。約100個の変圧器(1個500~1,000元)を交換したという。

 台湾電力の落雷観測システムによる統計資料によると、台湾全土で記録された落雷は、7月が5,065回(昨年同期の4.4倍)、8月が6,850回(同2.8倍)だった。今年通年での落雷回数は3万回を超えるとみられ、昨年の約1万2,000回の2倍以上に達する見通し。

 特に南部では、午後に雷を伴った大雨が降ることが多く、高雄と屏東は落雷の多発エリアだ。今年1~6月における落雷回数は、高雄が365回、屏東が335回。台北市はわずか1回だったというから、南北差が非常に大きいことが分かる。

 いずれにしても、落雷には要注意。ピカッとひと光りで思わぬ出費を強いられたくなければ、雷が鳴ったら必ず家電製品のコンセントを抜くことだろう。