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HTC、タブレットPC参入へ


ニュース 電子 作成日:2010年9月15日_記事番号:T00025319

HTC、タブレットPC参入へ

 
 スマートフォン最大手、宏達国際電子(HTC)が来年第1四半期、同社初のタブレット型パソコンを市場に投入する。基本ソフト(OS)はグーグルのアンドロイド3.0を採用する可能性が高い。アップルのiPadが人気の同市場で、サムスン電子、宏碁(エイサー)、華碩電脳(ASUS)などとシェアを争うとみられる。部品業者の情報として15日付電子時報が報じた。

 HTCは低価格ノートPC(ネットブック)がブームを呼んだ際は一切参入しなかった。このことから部品業者は、同社は市場参入だけを目的に新製品を投入することはあり得ず、製品の位置付け、インターフェース、アプリケーションソフトなど、必ず独自の路線をアピールするとみている。

 タブレットPCは、PCブランド各社のほか、リサーチ・イン・モーション(RIM)、ノキア、モトローラ、サムスン電子、LGエレクトロニクスなど携帯電話生産メーカーも既に参入、または参入を決めている。各社のタブレットPCはディスプレイ7~10インチ、携帯電話と共通のアプリケーションソフトを使用しており、アンドロイドプラットフォームが最も人気となっている。

 タブレットPC参入は携帯メーカーにとって新規市場開拓を意味し、ノートPC業者が一般のノートPC、ネットブックのシェア落ち込みをタブレットPC投入によって回復しようというのとは意味合いが異なると、ある携帯メーカーは指摘した。

モトローラとHTC、グーグルが支援
 
 タブレットPC市場では、PCブランドメーカーと携帯ブランドメーカーのどちらが有利に展開を進めるのだろうか。

 今年アンドロイドが携帯OSの世界シェア2位に躍進する見通しのグーグルが、モトローラとHTCを支援していることは業界で公然の事実で、この点で2社は有利だ。モトローラはHTCに先立って、今年第4四半期にタブレットPCを発売する。

 携帯陣営にとっては通信キャリアとの緊密な提携関係もプラス材料だ。非iPad陣営のタブレットPCは販売価格が重要な要素となるが、通信キャリアからより多くの補助金を得て価格を引き下げられれば、シェア獲得に追い風が吹く。この点、当面は携帯陣営が有利で、PC陣営は通信キャリアとの提携を通じてネットブックのシェアを拡大してきたエイサー、ASUS以外のメーカーは不利とみられる。ただ、長期的には最も有利なビジネルモデルを発見し、ユーザーに高い満足度を提供するメーカーが勝ち残るはずだ。

 なお、非iPadのタブレット市場の懸念としては、主導的なメーカーが存在せず、各社が4インチから10インチまでそれぞれ独自のサイズ、規格で製品投入を計画しており、ソフト開発業者の対応に問題が生じる恐れがあることが挙げられる。
 
【表】
 
T000253191