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作成日:2010年9月17日_記事番号:T00025361
中台直航フェリーに3社参入か、空運能力不足で
過去2年、中台間で人と貨物の往来が劇的に増えたが、中国の航空便の増便には限りがあるため、海運による直航に商機が出現している。観測によると、台湾系海運業者3社が中台直航フェリー市場に参入を計画しており、早ければ年内に2隻が運航を開始する可能性が出ている。そのうち1隻は匯隆集団が購入した「海洋飛龍」で、基隆~福建省福州市福清(100カイリ)の運航を、もう1隻は巴福の「台閩之星」で基隆~福建省福州市(140カイリ)の運航を予定しているとされる。17日付中国時報が報じた。
現在、中台直航フェリーの定期便は、中国遠洋運輸集団(COSCO)傘下、廈門遠洋運輸(COSCOXM)所属の「中遠之星」(台湾~福建省アモイ)のみで、華達国際海運の「海洋拉拉号(オーシャン・ララ号)」も運航していたが、8月に浸水事故を起こして無期限の運航停止処分を受けた。中台直航フェリーへの新規参入が実現すれば、利用者にとっては、台湾~福建省の往来手段に選択肢が増えるほか、費用も飛行機に比べ片道6,000台湾元(約1万6,000円)安いというメリットがある。
許国慶・基隆港務局航務組長によると、「中遠之星」の利用状況は良好で、VIPクラスなどを除き、乗船券は9月末までほぼ売り切れ状態となっているという。主な利用者は中国人ツアー客および台湾人ビジネスパーソンの個人客だ。