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作成日:2010年9月20日_記事番号:T00025409
サムスン35ナノ参入、台湾DRAMメーカーの競争不利に
韓国・サムスン電子が半導体製造プロセスの微細化ペースを速め、35ナノメートル製造プロセスによるDRAMの試験生産を第4四半期にも開始する。年末までに生産能力全体の10%で35ナノプロセスを採用するのが目標だ。台湾メーカーは、サムスン電子で競争力で大きく水をあけられ、苦しい競争を強いられそうだ。
20日付電子時報は、台湾の劣勢を「以卵撃石」(卵で石に対抗する)という例えで表現した。台湾メーカーは南亜科技、華亜科技(イノテラ・メモリーズ)がやっと50ナノメートルによる量産を開始した段階で、技術力の差は歴然としているためだ。35ナノプロセスは従来の46ナノプロセスに比べ、半導体の生産コストを約30%低減できる。サムスンの35ナノ本格参入でDRAM価格は一段安が予想される。
サムスンが35ナノによる生産比率を全体の50%に高める2011年第3四半期時点でも、台湾メーカーは南亜とイノテラが42ナノでサムスンに対抗することになり、勝負にはならない。
最近のDRAM契約価格とスポット価格は、例年需要期に当たるにもかかわらず低迷したままだ。9月の契約価格は10%近く下落した。サムスン電子は来年第1四半期まで半導体市場の供給過剰が続くと予想しており、先安感は根強いのが現状だ。