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ドーナツのにおいも毎日なら公害、住民が「耐え難い」と陳情 


ニュース 社会 作成日:2010年9月28日_記事番号:T00025530

ドーナツのにおいも毎日なら公害、住民が「耐え難い」と陳情 

  
 早朝5時。今日もドーナツを揚げるおいしそうなにおいが漂っている。ここは台北市の中心部、台北都市交通システム(MRT)中山国中駅近くの住宅街。ミスタードーナツ復北店(復興北路400号)から出るこのにおいが、今問題になっている。

 ドーナツのにおいを毎日強制的にかがされることに辟易(へきえき)した店舗
付近の住民が、「耐えられない」と台北市政府環境保護局(環保局)に訴えたのだ。ドーナツを揚げる甘いにおいは多くの人が「いいにおい」と感じるものだが、連日ともなれば苦痛へと変化するようだ。ドーナツ店が入居するビルの住人によると、セール期間中は特に苦しめられるという。

 においは、ドーナツ店後方に位置するSPA店をも直撃。従業員の中には、長時間にわたってにおいをかいだせいで、気分が悪くなったり、目まいを感じる人もいるという。顧客からも文句が続出し、客足が遠のいて業績はガタ落ちだとか。

 長期間にわたる我慢も限界に達した周辺住民からの陳情を受けた簡余晏台北市議(民進党)は27日、環保局員を伴って現場検証に訪れた。簡市議は「良いにおいも度を過ぎれば公害となる」と指摘、王大鈞・環保局調査大隊長も「人がかぎたくないと感じれば、そのにおいは大気汚染に当たる」とコメントした。

 ミスタードーナツの呉珍政セールスマネージャーによると、同店は環保局から口頭注意を受けた後すぐに排煙機具を増設し、油煙の排出を最小限に抑えているという。

 同店周辺の大気汚染の測定は近日中に実施される予定だが、改善効果が実証されなければ、罰金10万台湾元が待っている。