ニュース
政治
作成日:2010年9月28日_記事番号:T00025531
対台湾ミサイル基地、中国が新たに設置
温家宝・中国首相は22日、ニューヨークで行ったメディアとの座談会で、台湾に向けて配備されたミサイルの撤去問題について「最終的には実現すると思う」と発言し、中国の指導者として初めて撤去に前向きな姿勢を示したが、28日付蘋果日報がカナダの軍事専門誌「漢和防務評論(漢和ディフェンスレビュー)」の報道を基に伝えたところによると、中国人民解放軍は江西省宜春市北部に、新たに台湾と沖縄を標的とするミサイル基地を設置したもようだ。
漢和防務評論が衛星写真を基に分析したところ、宜春市のミサイル基地は、広西チワン族自治区柳州市の巡航ミサイル「CJ−10(長剣10号)」発射基地と酷似しており、少なくとも16台の発射車両、48発のミサイルが配備されているとみられる。漢和防務評論は、宜春市の基地が台湾、沖縄を標的とし、柳州市の基地はベトナム、インドを標的とすると分析している。
これについて淡江大学の国際事務・戦略研究所の翁明賢所長は「両岸(中台)関係は緊張緩和に向かっているが、年末に日米が合同軍事演習を予定する中、故意に衛星写真を撮らせて『米国に抵抗して台湾を奪う』『米国の介入を阻止する』などの意思を示すことを意図したもの」と指摘した。