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屏東県の川にワニの群れ、住民がかまれる被害も


ニュース 社会 作成日:2010年9月29日_記事番号:T00025559

屏東県の川にワニの群れ、住民がかまれる被害も

 
 近年、屏東県内を流れる東港渓に、ワニが頻繁に出没している。今月には河原でカタツムリを拾っていた人が腕をかまれる被害も発生。ワニは岸を這い上がって流域の田畑にも現れており、農家の人たちを恐怖に陥れている。

 東港渓は県下6つの郷鎮にまたがる全長約44キロメートルの川。ここで繁殖しているのは中南米原産メガネカイマン(アリゲーター科)で、日本でもペットとして人気があるが、体長は最長3メートルにもなる。

 なぜ中南米のワニが台湾に?実は2005年6月に中南部で発生した水害(612水災)で、ワニ養殖場から30匹が逃げ出したのが発端だ。

 当時、逃げ出したワニは東港渓流域に住む黄盛松さんという男性が1人で17匹が捕獲し、「ワニ捕り大王」として名を挙げたが、残り13匹が行方不明のままとなった。ところが翌06年、3日連続で20匹近いワニが捕獲されるなど、生息しているのは13匹どころではないことが明らかとなった。

 果たして、逃げたワニが30匹以上いたのか、または逃げたワニがその後、猛スピードで繁殖したのか?

 今年1月に捕獲されたメガネカイマンには養殖場で付ける足リングが付いていなかったことから、専門家は逃げたワニの2世代目か3世代目と推測している。この5年で環境に適応し、すっかり台湾の地になじんでしまったらしい。

 屏東科技大学野生動物収容センターの裴家騏主任は、「繁殖率がアップし、大群になれば大変なことになる」と、県政府に早急な対応を呼び掛けている。

 こうした状況を受けて「ワニ捕り大王」黄さんが立ち上がった。28日夜、友人と「ワニ捕獲特攻隊」を結成し、メガネカイマンの捕獲へ繰り出した。しかし4時間かかって成果はたった2匹。しかもクタクタに疲れ、メンバーからは「もうこりごり」の声も。ワニの捕獲は重労働のようだ。