ニュース
食品
作成日:2010年9月29日_記事番号:T00025575
アサヒビール、頂新グループに6.5%出資
アサヒビールは28日、中国の食品・流通最大手グループで台湾系の頂新国際集団の持ち株会社、頂新(ケイマン)ホールディング(以下、頂新)が実施する第三者割当増資の引き受けにより、発行済み株式の約6.54%を取得することで合意したと発表した。引受額は5億2,000万米ドルで、10月中に取引を完了する予定だ。アサヒは、既に頂新に20%の出資を行っている伊藤忠商事と、中国・台湾における高付加価値食品や機能性食品を中心とする食品事業で業務提携を行うことも同時に発表した。
アサヒによる頂新への出資は、アサヒの100%子会社、エイ・アイ・ビバレッジホールディング(AIB)を通じて行われ、さらに取得した株式は伊藤忠と共同で設立する新会社シーエフアイ(仮称、本社:東京都港区)が保有することになる。新会社の頂新株式の持ち株比率は約25.2%となる見通し。
またアサヒは、頂新系列で中国即席めん最大手の康師傅控股の子会社、康師傅飲品に合弁パートナーとして資本参加しているが、頂新株取得と同時に、AIBが保有する康師傅飲品株40%のうち8%を5億2,000万米ドルで頂新に売却する。
アサヒは今回の頂新への出資および伊藤忠との業務提携について、3社間の提携関係をさらに強化することを目的としたものと説明しており、頂新集団への製造技術・品質管理・商品開発などのノウハウの提供、またアサヒ商品の販売や高付加価値素材の活用を通じて中国・台湾での事業拡大を目指す。