自動車大手、裕隆汽車集団の厳凱泰執行長（ＣＥＯ）と中国・東風汽車の徐平董事長は29日北京で、自社ブランド車の生産を主に担う合弁会社「東風裕隆汽車」の発足を正式に宣言した。新会社の資本金は15億5,000万台湾元（約41億円）で、両社の折半出資だ。来年上半期には、中国の高級車市場に裕隆の自社ブランド「LUXGEN（納智捷）」から、まずスポーツ多目的車（ＳＵＶ）を投入する構えだ。30日付工商時報が伝えた。
東風裕隆汽車の正式発足に、強い握手を交わす厳凱泰・裕隆集団執行長（右）と徐平・東風汽車董事長（左）（29日＝中央社）
厳ＣＥＯは、「両岸（中台）提携による自社ブランド展開は、両岸の自動車史上で重要な意義を持つ」と述べ、世界をリードする華人ブランドになり得ると期待を示した。また、「裕隆が提携を通じて、受託生産という産業形態、および狭い台湾市場から脱却して自社ブランドを強化することは、両岸の自動車産業の発展にもつながる」と強調した。
東風裕隆は初年度、ＳＵＶやＭＰＶ（多目的車）、クロスオーバーＳＵＶ、セダン、電気自動車など12万台を生産する計画だ。将来的には生産能力を48万台まで拡充する予定だ。
