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作成日:2010年10月6日_記事番号:T00025707
新生高架路不正事件、市秘書長が業者と癒着か
台北市の新生高架路補修工事をめぐる不正事件で、検察当局は台北市政府の楊錫安秘書長(60)が入札不成立後に応札業者と私的に交わした電子メールに落札予定価格にかかわる内容が含まれていたとして、関係先11カ所家宅捜索した。楊秘書長は郝龍斌台北市長の信頼が厚い人物で、事件は重大局面を迎えた。
6日付蘋果日報によると、楊秘書長は補修工事の6回目の入札が2008年4月に不成立に終わった後、入札業者の工信営造の責任者、潘俊栄氏と電子メールをやりとりし、7回目の入札では工信営造が落札者に決まった。検察は押収した資料を分析した上で、容疑が固まれば、楊秘書長を刑事立件する方針だ。
家宅捜索後、楊秘書長は記者団に対し、「取材は受けない。司法による調査段階にあり、コメントは差し控える」と述べた。
調べによると、6回目の入札に参加した3社の入札価格が落札予定価格を大幅に上回ったため、入札が不成立に終わった後、市政府工務局新建工程処は7回目の入札で、3社の入札価格を平均した価格まで最低入札価格を引き上げた。この結果、最低入札価格は16億2000万台湾元から19億5000万元(約52億6,000万円)に一気に跳ね上がった。検察は176件の工事項目で120件、計3億元の工事費水増しがあったとみている。