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医薬品業界、日系からの受注拡大


ニュース 医薬 作成日:2010年10月11日_記事番号:T00025821

医薬品業界、日系からの受注拡大

  
 円高の進行を受けて、日本の医薬品業界が台湾メーカーへの生産委託を拡大しており、台湾各社は1,000億台湾元(約2,650億円)規模に上るとされる商機獲得に積極的な動きを見せている。11日付経済日報が報じた。
 

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 日本の医薬品市場は2009年、前年比7.2%成長の8兆8,516億円に達した(IMSジャパン調べ)。製薬各社はジェネリック薬品(後発医薬品)分野の成長も念頭に、受託生産を請け負うパートナー企業を積極的に求めている。

 中国化学製薬(CCPC)はかつて三共製薬と技術提携を行っていた関係で、近年、▽小野薬品工業▽味の素製薬▽台湾武田▽台湾塩野義製薬▽第一三共▽NVP▽TRY×3(トライスリー)──などからの受注を獲得しており、日系商機で最も恩恵を受けている。

 CCPCは中国子会社の蘇州中化薬品工業(SCCPC)も、日本の保険調剤薬局チェーン最大手、日本調剤から受注した抗感染症薬200万米ドル分の出荷を11月に開始する。来年はドラッグストア最大手、マツモトキヨシからの調達も予定されている。

 ベニクスノキタケから抽出した「アントロキノノール」を主要成分とする抗がん剤を研究している国鼎生物科技(ゴールデン・バイオテクノロジー)は、関連の保健食品が沖縄教育出版社から100万米ドルの受注を得て、年末から出荷となる見通しだ。

シンファー、大東製薬と提携
 
 杏輝薬品工業(シンファー・ファーマシューティカル)は最近、抗乳がん剤の開発・生産で大東製薬工業と提携契約を結んだ。李志文董事長は、日系の中小製薬メーカーは円高に苦しんでおり、買収の可能性も探るとしている。

 このほか、医療器材の佳医健康事業(エクセルシオール・メディカル)、合世生医科技(ヘルス・アンド・ライフ)、製薬の南光化学製薬、永信薬品工業(YSP)、台湾東洋薬品工業(TTYバイオファーム)なども日系商機を獲得すべく、厚生労働省による認証取得を目指している。
 
【表】