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作成日:2010年10月13日_記事番号:T00025878
液晶パネル景気、「来年Q1に上向く」=LGD
液晶パネル世界2位のLGディスプレイ(LGD)、権暎寿(クォン・ヨンス)最高経営責任者(CEO)は12日、中国・国慶節(建国記念日)連休(10月1〜7日)における需要が好調で、テレビの在庫が急速に減少していると指摘。現在、在庫水準の上昇による価格の下落が続いている同業界の景気見通しについて、「今期(第4四半期)に底を打ち、来年第1四半期には上向く」と語った。13日付経済日報が報じた。
中国の市場調査会社、奧維諮詢(AVC)によると、国慶節前後のフラットテレビ販売台数は567万台で、ほぼ業界予測通りの結果となった。中国テレビメーカー向けパネルの半数以上は、台湾の奇美電子(チーメイ・イノルックス)と友達光電(AUO)が供給しており、同市場でのテレビ在庫が適正な水準を回復すれば、両社に新たな受注が期待される。
しかし、依然テレビ用パネル価格の下落が続き、ノートパソコン用、モニター用もコスト割れとなる中、米モルガン・スタンレーは、第4四半期にAUOは60億台湾元(約160億円)、奇美電も38億元の赤字を計上すると予測している。アナリストは、「パネル価格の底打ちが近づいていることは間違いないが、いつ反発するかが問題」としており、LGDの楽観見通しが台湾メーカーにも当てはまるかどうかは観察が必要との見方だ。