台湾のケーブルテレビで放映されている成人向けチャンネルのモザイクは邪魔だと訴える中高齢就業促進聯盟のメンバー約20人が14日、放送行政を担当する国家通訊伝播委員会(NCC)に押し掛け、ノーカット放映を求めるデモを展開した。
ノーカット解禁を訴えるデモ参加者(14日=中央社)
デモを行った同団体の蘇諍秘書長は「中高齢者はみんな、モザイクに不満だ。隠されているモノが何かは誰でも知ってるんだから、隠したって意味がない」と全面解禁を訴えた。また、コンピューターが苦手な中高齢者は、若者のようにインターネットでアダルトビデオを見ることができない点も理由に挙げた。
就業促進を訴える市民団体がモザイクを取れと要求するのも奇異な話と思いきや、参加者らは「アダルトビデオ産業に中高齢者を一定比率雇用するよう義務付けてほしい」と要求することも忘れなかった。
成人向けチャンネルの現行放送基準では、「ストーリー上不可欠で、性行為を含まず、わいせつ性がない性器や陰毛の露出」であれば放送できることになっている。ただ、アダルトビデオのクライマックスである性行為シーンが放送できないなど、業者や愛好家の不満が根強いのも事実だ。社会的には、子供への悪影響を懸念する声がある一方、スクランブルを施せば基準を緩和してもよいと声もあり、今後NCCは公聴会などを通じ、規制の在り方を再検討していく構えだ。