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作成日:2010年10月18日_記事番号:T00025964
エルピーダの標準型メモリー、すべて台湾勢に委託へ
エルピーダメモリの坂本幸雄社長は先日、広島工場(東広島市)の12インチウエハー工場でスマートフォンやタブレット型パソコンなどハンドヘルド製品向けのモバイルRAMの生産比率を高める一方、標準型メモリーはすべて台湾企業に製造を委託する考えを示した。台湾勢への発注量は12インチウエハー換算で毎月10万枚に上り、瑞晶電子(レックスチップ・エレクトロニクス)、力晶科技(パワーチップ・テクノロジー)、茂徳科技(プロモス・テクノロジーズ)が恩恵を受けるとみられる。16日付経済日報が外電の報道を基に報じた。
台湾半導体業界は、坂本社長の方針の背景には、台湾勢がコスト競争力に優れていることに加えて、最近の大幅な円高があるとみている。
坂本社長は最近、台湾DRAMメーカーへの出資や、台湾で預託証券(TDR)を発効する計画も明らかにしている。台湾DRAMメーカーではプロモスがエルピーダとの提携に最も積極的で、エルピーダの63ナノメートル製造プロセスを導入して、今後毎月ウエハー3万5,000枚分を同社向けの受託生産に充てる構えだ。来年は月産能力を6万枚から8万枚に引き上げ、エルピーダとの提携をさらに深化させる方針。