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作成日:2010年10月27日_記事番号:T00026171
AUOのTV用パネル出荷急成長、奇美電を猛追
電子時報系の市場調査機関、デジタイムズ・リサーチ(DIGITIMES Research)によると、友達光電(AUO)の第3四半期の液晶テレビ用パネル出荷は前期比23%の大幅成長を記録、同パネル出荷で台湾首位の奇美電子(チーメイ・イノルックス)の同3〜4%成長を大きく上回り、急速な追い上げを見せている。27日付電子時報などが報じた。
デジタイムズ・リサーチの黄銘章シニアアナリストによると、AUOの出荷成長は、中国企業と合弁で液晶パネル後工程モジュール(LCM)工場設置を進めているほか、液晶テレビ受託生産大手、冠捷科技(TPVテクノロジー)との提携を強化していることが貢献した。
一方、奇美電は母集団の鴻海科技集団(フォックスコン)が液晶テレビ受託生産でソニーとの関係を強化しているが、パネル調達についてはソニーが従来メーカーを指定しているため、奇美電への恩恵は限られたものとなっている。ただ2011年以降は恩恵が拡大する見込みだ。
なお同機関の統計によると、台湾メーカー合計の第3四半期の大型パネル出荷枚数は前年同期比3.2%成長にとどまり、4四半期連続で同22%以上だった前年比成長率が一挙に落ち込んだ。前期比でも7.9%減と、ハイシーズンで異例のマイナスとなった。台湾の市場調査会社、ウィッツビュー・テクノロジーによると、世界全体でも同期大型パネル出荷は前期比4.6%減の1,560万枚で、5四半期連続の成長がストップした。