ニュース
電子
作成日:2010年10月28日_記事番号:T00026198
SPIL董事長、今年の業績低迷を謝罪
半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)大手、矽品精密工業(SPIL)は27日、業績説明会を開催し、第3四半期売上高が前期比0.5%減の163億300万台湾元(約433億円)、純利益が同1.3%減の14億9,000万元だったと発表した。粗利益率も前期比で2.7ポイント下落した。林文伯同社董事長は席上、今年の業績低迷に対し、株主に謝罪した。28日付電子時報が伝えた。
第3四半期の低迷について林董事長は、携帯電話市場の不調や、パソコン向けチップセット、グラフィックチップメーカーが在庫調整に入り、9月中旬から需要が弱まったことが響いたと説明。また同社は今年、中台の生産拠点で大規模な設備の更新を進めており、これが生産能力に影響を及ぼしているとして、第4四半期に予定していた銅線ボンディング設備の搬入を来年に延期すると表明。これにより今年通年の設備投資額を当初予定の210億元から170億元へ下方修正した。さらに来年は100億元にとどめる方針だ。
なお、第4四半期の見通しについて林董事長は、需給バランスが好転するチャンスはあるとし、市場予測の「前期比横ばいか1けた成長」を上回る可能性があると語った。さらに来年は、タブレットPC、スマートフォンが半導体市場の安定成長をけん引し、封止・検査業界の生産額も前年比7~13%成長、SPILはそれを上回る成長を見せると語った。