金溥聡国民党秘書長は28日、11月27日に投開票が行われる直轄市長選挙について、「勝敗は2012年の次期総統選挙で、全体の勢いと雰囲気に影響を与える」との認識を示した。その上で、5市中3市を取れなければ敗北で、その際に責任を取る考えを改めて示した。29日付中国時報などが報じた。
29日は各市選管で候補者番号の抽選が行われた。郝龍斌氏は2番に決まり、勝利のVサインでアピールした(29日=中央社)
現時点で高雄市と台南市は民進党、新北市(現台北県)と台中市は国民党候補がリードしていると目されている一方、台北市は国民党の現職、郝龍斌氏が新生高架道路をめぐる不正事件の影響などで落選する可能性が取りざたされている。
国民党はこのため、台北市の支持者の投票意欲を高めるべく、投票日前最後の日曜日である11月21日に、2万人以上を動員して台北市政府前から総統府前の凱達格蘭大道まで、仁愛路を行進するイベントの開催を計画している。
金秘書長は台北市の有権者について「候補者本人のイメージと公約を、所属政党よりも重視する傾向が最も強い」と特徴を指摘した上で、「民進党の蘇貞昌候補の公約には見るべきものがない。蘇氏は中間層の支持率で郝氏をリードしているが、中間層を甘く見ている。蘇氏の勝敗自体は重要でないと考える有権者が50%以上にも上るとの世論調査もある」と述べ、今後中間層の取り込みに注力する考えを示した。