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直轄市昇格カウントダウン、消滅する「県」グッズが人気


ニュース 社会 作成日:2010年11月8日_記事番号:T00026380

直轄市昇格カウントダウン、消滅する「県」グッズが人気

 
 直轄市昇格まであと1カ月余りを残すばかりとなった台北、台中、台南、高雄の4県で、いまちょっとした「県グッズ」ブームが起きている。

 来る12月25日、台北県は「新北市」に改称され、台中、台南、高雄はそれぞれの県市が合併して「市」となり、直轄市に昇格する。これに伴い、65年の歴史を持つこれら4県の呼称は、台湾の地名から姿を消すことになる。このため、名残を惜しんでか「○○県」の名称が入ったグッズを残しておきたいという人が少なくないようだ。

 台南県では10月、「最後の」県民運動会が開催されたが、スタッフ用に県が用意した野球帽を欲しがる人が続出。というのも、帽子には刺しゅうで「台南県」のロゴが入っており、二度と手に入らない幻のグッズになると考えられたからだ。

 一方、高雄県では新・高雄市の誕生を記念し、新たに県名入りの「戸口名簿袋」(戸籍謄本などを入れる封筒)を作成。高雄県・市の代表的な建築物である高雄85ビル、旗津の渡し船、斜張橋の図案をカラーで印刷するなど、従来の単純なデザインを一新した。1万枚限定で、9月13日から県下27郷鎮市の戸政事務所で配布したところ、実用的でかつコレクション価値もあると人気沸騰。現在は入手困難な状態だという。

 県政府や、県下の各郷鎮市の役所のプレートも、合併後はその任を解かれて下ろされる。しかし、コレクターにとっては唯一無二の貴重な宝物だ。

 ちなみに台北県政府は経費削減のため、プレートを新調するのではなく「台北県」の「台」と「県」の字を「新」と「市」に入れ替える方針だ。一方、台中県政府は将来、「台中県史館」に保存する計画。高雄県政府は建物に直接名称が刻まれているため、プレートはなく、他3県のように夜中にこっそり盗まれてしまうのではないかと心配する必要はない。