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金融改革収賄疑惑、陳前総統夫妻に無罪判決


ニュース 社会 作成日:2010年11月8日_記事番号:T00026381

金融改革収賄疑惑、陳前総統夫妻に無罪判決

 
 民進党政権下の第2次金融改革をめぐり、陳水扁前総統と夫人の呉淑珍氏らが元大金融控股、国泰金融控股から受け取った献金計7億1,000万台湾元(約19億1,000万円)が賄賂に当たるとして起訴された裁判で、台北地方法院は5日、陳前総統夫妻、贈賄側とされた金融機関を含む全被告に無罪を言い渡した。6日付中国時報が伝えた。

 検察は起訴状で、陳前総統は職権を乱用して金融機関の合併案件に関与し、賄賂を受け取ったと主張した。しかし、判決は国泰金控、元大金控から受け取ったのは献金であり、陳前総統が金融機関の合併について、側近を通じて関与しても、総統が行使し得る職権には当たらないなどとして、無罪判決を下した。

 判決はまた、陳前総統の自宅に保管されていた巨額の現金が犯罪所得だとは証明できないほか、金融機関に贈賄の意図がなく、賄賂性は認められないと指摘した。

 陳前総統は、国務機密費の不正流用やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で懲役20年の判決を受け、最高法院に上訴している。一連の事件で無罪判決が下されたのは、外交機密費着服事件に続き2件目。今回の無罪判決を下した裁判長は、2008年に国務機密費事件の裁判で陳前総統の保釈を一時認めた周占春判事だった。