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石油・化学
作成日:2010年11月9日_記事番号:T00026421
台プラの中国「大エチレン計画」、ABS樹脂のみ投資認可
9日付経済日報によると、台塑集団(台湾プラスチックグループ)が中国・浙江省寧波市の北崙石油化学区で進めている、ナフサ分解プラント建設をはじめとする大規模な投資計画(大エチレン計画)で、中国政府による投資認可を獲得できたのは、現段階で年産能力10万トンのABS樹脂プラントのみにとどまっている。これについて台プラは、「その他投資に関しても不認可となったわけではなく手続き上の問題があっただけで、今後規定に基づいて申請を行い、認可を取得した後、着工する」と強調した。
経済日報によると、台プラはこれまで、北崙石油化学区に製油所、ナフサ分解プラント、石化中間製品やポリエステル工場など、川上、川中、川下を統合したコンビナート構築を計画していたが、製油所の設置は強く求めない方針に転換したという。
また、従来希望していた単独出資にはこだわらず、事業を主導できれば良いとの考えに軟化しており、ナフサ分解プラント建設での合弁も視野に入れているようだ。
なお、台プラの王文淵グループ総裁はきょう(9日)、幹部を率いて王輝忠・寧波市共産党委員会書記を表明訪問するほか、趙洪祝・浙江省党委員会書記とも面会し、同計画についての台プラの方針を伝えるとみられる。