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作成日:2010年11月9日_記事番号:T00026433
11年の世界DRAM生産額、20%のマイナス成長=TRI
2010年の世界市場全体のDRAM生産額は過去最高の80%成長となるが、11年は比較対象となる今年の数値が高いことに加え、世界経済の景気回復ペースが鈍化して供給過剰傾向となり、20%のマイナス成長となって322億米ドルまで落ち込むとの予測がシンクタンクの拓ボク産業研究所(ボクは土へんに僕のつくり、TRI)から示された。9日付工商時報が報じた。
TRIによると、今年のDRAM産業の好景気を受け、サムスン電子の半導体事業が1〜9月売上高で315億4,000万米ドルと、インテルに迫る勢いを見せているほか、台湾の力晶科技(パワーチップ・テクノロジー)、瑞晶電子(レックスチップエレクトロニクス)、茂徳科技(プロモス・テクノロジーズ)、南亜科技、華亜科技(イノテラ・メモリーズ)なども予想を上回る好業績を上げている。一方、来年は1GB(ギガバイト)当たりの平均販売価格(ASP)が1.2〜1.4米ドルの低水準となり、大手しか利益を確保できない可能性がある。
なお、今年のファウンドリー産業の成長率は40%で、半導体全体では過去10年で最も高い30%となる見通しだ。来年はファウンドリーが5.5%の小幅成長、半導体全体では5%成長にとどまる予測だ。