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春節ボーナス、好況で増額


ニュース その他分野 作成日:2010年11月9日_記事番号:T00026436

春節ボーナス、好況で増額

 
 9日付蘋果日報によると、企業の来年の春節ボーナス(年終奨金)は、好景気を反映して金融業界で今年比1〜2カ月分増額となるなど、好調が見込まれている。海運や石油化学、繊維、食品など、従来型産業で引き上げが目立つ。
 
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 金融業界では、今年第3四半期までの累計で過去最高の201億台湾元(約538億円)の利益を計上した富邦金融控股が、春節ボーナスの平均支給月数が8カ月分を上回り、業績優秀者には最高で12カ月分が支給されるとみられる。

 政府系金融機関の兆豊金融控股は、林瑞雲同社副総経理によると、来年は最高で7.7カ月分を支給できる可能性がある。内訳は年末賞与が固定2カ月と業績報奨金が最高で5.7カ月だ。華南金融控股、台湾銀行、台湾土地銀行、彰化商業銀行などの政府系金融機関も、これら金融機関の法令上限である4.6カ月分を維持できそうだ。 好調な運輸業界も、長栄海運(エバーグリーン・マリン)が10カ月分以上、長栄航空(エバー航空)が4カ月分以上と予想されている。

 石油化学業界では、台塑集団(台湾プラスチックグループ)が来年は5.5カ月〜6カ月分と、今年の4.57カ月分を上回る見通しだ。

 紡織業界は、遠東新世紀(ファーイースタン・ニューセンチュリー)が3カ月分、新光合成繊維(新繊)と聚陽実業(マカロット・インダストリアル)が4カ月分と、今年をやや上回る見通しとなっている。
 
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 食品業界は最大手の統一企業(ユニ・プレジデント)が2カ月と、今年の1カ月以上を上回る見通し。

 自動車業界は、裕隆日産汽車が今年から「損失を計上しなければ2カ月」と決めたため固定2カ月が維持され、トヨタの総代理、和泰汽車も今年同様の3カ月となる。
  
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ASUS、大幅増

 電子業界は、パソコン大手の華碩電脳(ASUS)が年末賞与1カ月と業績報奨金2〜6カ月分を予定している。固定1カ月だった今年と比べると大幅な伸びとなる。ライバル、宏碁(エイサー)も、業績報奨金が今年を上回る見通しだ。

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は2カ月分の固定年末賞与のほか、業績報奨金が支給される。今年の実績は平均9万3,600元だった。

 鴻海精密工業は今年の業績が昨年並みのため、年末賞与、業績報奨金が各2カ月分で維持されるとみられる。しかし、今年は傘下の富士康国際(FIH)の深圳工場で従業員の自殺が相次いだことから、2カ月の特別報奨金が追加されることも予想される。

 今年過去最高の業績となり、株価が台湾株式市場で最高となったスマートフォン最大手、宏達国際電子(HTC)は、業績報奨金が2〜8カ月分で今年よりやや良くなる見込みだ。IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)は、固定2カ月に株式の現物支給を追加する方針だ。
 
【表】