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機械輸出、円高で大躍進


ニュース 機械 作成日:2010年11月16日_記事番号:T00026586

機械輸出、円高で大躍進

 
 景気回復と日本円高を受けた緊急受注増の後押しにより、工作機械の1〜10月輸出総額は、前年同期比54%の135億米ドルに達した。機械業界団体、台湾区機器工業同業公会(TAMI)は通年で4,500億台湾元(約1兆2,350億円)も望めると好感。工業技術研究院(工研院)産業経済趨勢研究センター(IEK)産業技術知識服務計画(ITIS)も、今年の生産額が同49.3%増の6,054億3,300万元に達し、ピークだった2008年の水準まで回復する高成長を見込む。16日付工商時報が報じた。
 

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 今年3月以降、景気回復と日本円高で台湾メーカーへの発注切り替えが進み、輸出の大幅成長をもたらした。生産額も拡大し、ITISの統計によると、工作機械の上半期生産額は前年同期比52.3%増の2,783億9,700万元に上った。第3四半期は同48.6%増の1,535億1,400万元、第4四半期は同37.1%増の1,636億9,600万元の見通しだ。

 特に、金属加工機械(上半期792億600万元、69.0%増)、縫製機械(59億7,100万元、65.7%増)、流動研磨機械(93億9,000万元、73.1%増)で強い伸びがみられた。通年でも順に79.8%増、55.5%増、60.6%増と、業界平均を上回る成長率が予想される。

 業界企業では、東台精機(東台マシン&ツール)は、第4四半期売上高が20億元を突破し、通年で70億元と、08年以降の最高となる可能性がある。11年にはレーザードリルの出荷が大幅増となる見込みだ。 友嘉実業集団(フェアフレンド・エンタープライズ)は受注1,000台近くがまだ納品できていないほどで、11年に出荷する予定だ。また、中国の三一集団(Sanyグループ)と提携意向書を調印しており、重機80台の受注を獲得、1億6,000万元の売上貢献が見込める。今後も毎年、他の製品で1億人民元(約12億5,000万元)規模の受注
が期待できそうだ。

中国自動車、エネルギー産業向け好感

 ITISによると、今後は中国の自動車産業の発展に伴い、5面加工機や5軸加工機、大型旋盤の需要が高まる見通しだ。これら製品は、百徳機械(Quaserマシンツール)、永進機械工業(YCM)、台中精機廠(ビクター台中・マシナリー・ワークス)が供給しているほか、高鋒工業(kafo)も11年に5軸加工機市場に参入する計画だ。

 長期的には、世界各国がエネルギー産業に注力する中、大型風力発電設備加工などの需要が高まり、中型、大型の旋盤、マシニングセンター、フライス盤などが各社の開発の主力となりそうだ。

【表】