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作成日:2010年11月19日_記事番号:T00026652
台工銀、蘇州に独資リース会社設立
台湾工業銀行(台工銀)の駱錦明董事長は18日、中国・江蘇省蘇州市に全額出資でリース会社を来年上半期にも設立することを明らかにした。ターゲットは中国に進出する中小を含めた台湾企業で、投資額は3,000万米ドルを見込む。1年半後に重慶、成都、武漢、長沙、天津など潜在性の高い都市に支社を設立する計画だ。19日付工商時報が伝えた。
駱董事長は重慶市で開かれた台湾物産展「第2回重慶台湾周」で、企業の中台提携に関するフォーラムに出席し、「中国の中西部は第12次5カ年計画(2011〜15年)の期間中に著しい経済成長を遂げ、重慶と成都はさらに重視されることになる」と指摘し、中西部への事業拡大に強い意欲を見せた。
台工銀は中国での支店開設を目指す他の台湾系銀行とは一線を画し、リース会社の設立を目指すことを決めた。台湾系銀行は、支店開設から1年後に人民元業務への参入が認められるが、台工銀は支店開設を目指す各行に先立ち、リース事業を通じて事実上台湾企業向けの人民元建て金融業務に先行参入することになる。
一方、台工銀は9月29日に行政院金融監督管理委員会(金管会)から天津市での代表事務所設置を認められ、中国側の認可が年内にも下りる見通しだ。