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作成日:2010年11月22日_記事番号:T00026684
kbro買収の蔡明忠氏、旺旺集団と高画質放送で提携か
ケーブルテレビ(CATV)大手の凱擘(kbro)買収に国家通訊伝播委員会(NCC)の認可を得た投資会社「大富媒体」に出資する台湾大哥大(タイワン・モバイル)の蔡明忠副董事長(富邦金融控股董事長)は、旺旺中時媒体集団の蔡衍明董事長と手を組み、デジタル高画質放送市場での商機獲得を目指す構えだ。まず、蔡明忠氏が設立した「台湾優視媒体科技」の増資を旺旺中時媒体が引き受けることで協力の第一歩とする計画とみられる。22日付経済日報が報じた。
同紙によると、台湾優視媒体科技はこのほど、旺旺中時媒体、および地上波テレビ局、民間全民電視(民視、FTV)と三立電視台(SETTV)の総経理を招き、提携計画について話し合いを持ち、増資を決定した。今後、出資比率を蔡衍明氏とその弟、蔡明興氏(台湾大哥大董事長)が55%、旺旺中時媒体、民視、三立がそれぞれ15%とする予定だという。
これにより台湾優視媒体科技は、kbro、旺旺集団が買収する中嘉網路(チャイナ・ネットワーク・システムズ)、台湾大哥大傘下の台固媒体(TFNメディア)の合計で270万件という台湾CATV市場全体の過半数のユーザー数を持つ3業者に対し、番組を提供することになる見通しだ。
台湾優視媒体科技は今月末、NCCに対しバラエティー、ドラマ、子供向け高画質チャンネルのライセンス取得を申請し、早ければ来年に放送を開始するとみられる。