ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

台航の貨物船発注取り消し、今治造船に違約金808万ドル


ニュース その他製造 作成日:2010年11月29日_記事番号:T00026853

台航の貨物船発注取り消し、今治造船に違約金808万ドル

 
 台湾航業(台航)が今治造船(本社・愛媛県今治市、檜垣幸人社長)に対し、3万7,000トン級のばら積み貨物船2隻の発注を取り消したことをめぐり26日、台航が今治造船に既に支払った発注代金の808万2,000米ドルを違約賠償金に当てることで交渉がまとまった。台航は違約金支払いを第4四半期決算に損失として計上、1株当たり損失は0.6台湾元(約1.65円)となる見通しだ。27日付工商時報が伝えた。

 台航は2008年5月、三菱商事を通じ円建て総額84億円で2隻の建造を発注した。しかし、昨年は船舶相場が1隻3,000万米ドルと大幅に下落する一方、円高の進行で契約価格が米ドル換算で1隻4,400万ドルまで膨らんだ。このため昨年6月に筆頭株主の交通部が発注取り消しを求め、今回1年5カ月に及んだ交渉にようやく決着がついた。

 なお、現在の船舶価格は1隻2,900万米ドル以下、円高はさらに進行し契約上は1隻5,250万米ドル、差額は2隻で4,700万米ドル以上となっている。台航は賠償金の支払いによって、損失を大幅に抑えられたことになる。