高雄県、新竹県、新竹市、彰化県、南投県埔里鎮──これらの5地域の共通点といえば?答えは「台湾で最も美しくない場所」。このほど財団法人環保媽媽環境保護基金会が道路のゴミ、街頭に貼られたビラやポスターの多さなどを基準に実施した環境調査で、ワースト5に選出された。ちなみにワースト1は高雄県。
同基金会のスタッフ10人以上が8カ月の時間をかけ、台湾の25県・市、109郷鎮を訪問し、6,247枚に上る「汚い場所」の写真を撮影した。これらの写真は、行政院環境保護署のサイトにアップされている。
周春娣同基金会董事長によると、ワースト1の高雄県でも最も汚い地域は鳳山市と大寮郷。街中には広告ポスターがベタベタと乱雑に張られ、多くのゴミが散乱している。また新竹県・市では、不動産広告のほかに廃棄されたバイクやタイヤが最も多かった。このほか南投県埔里鎮は、道路の中央分離帯や橋の下、公園、道端にゴミが山積み。かつて同地にロングステイした日本人に「犬の糞が多すぎる」と指摘されたこともあったとか。
不名誉な評価を受けた自治体は、環境の美化に努める方針を示している。新竹県で1カ月前に就任したばかりの古煥林環保局局長は「意外だ。つらい」と語り、「村やコミュニティ、企業のボランティアの力を結集させてこの汚名を返上する」とコメントした。
このほか台北市も排水溝にタバコの吸い殻が多いとして評価が低かった。台北市では今年1~10月に2万2,000件以上のタバコのポイ捨てを取り締まっているが、煙害防制法(たばこによる健康被害防止法)の施行で屋外での喫煙が増えたことが原因のようだ。
また、これら地域とは逆に「清潔な地域」として、調査では宜蘭県、澎湖県、金門県、台中県石岡郷が挙げられた。
行政院環境保護署:
http://ecolife.epa.gov.tw/